夏目漱石の「こころ」は、高校の教科書に載っている。 昨年高2だった長女が授業で「こころ」を習っていた時に 「おかあさん、読んだことある? 複雑な話や・・・・何とも言えん。」と漏らしていた。 そして先日、友人のブログに「こころ」はBLの走り?

今回は、Kの謎めいた行動に対して、まとめてみます。 今回取り上げる部分は、大修館書店発行の教科書には載っておらず、筑摩書房発行の教科書には157p~から掲載されている部分です。 (「K」と仮称される)にも 思いを寄せられていた。 Kはこの思いを私(先生)に打ち明け、 私はその直後にKを出し抜いて求婚し、 受け入れられた。 その直後にKは自殺。 明治が終わり、乃木大将も自殺した ことを受けて、自分も自殺する ことに決めた。 「こころ」解説、その7. おそらく高校の現代国語で「こころ」に出会った腐女子たちが一番ハマるcpはここでしょう。 夏目漱石の代表作である「こころ」。日本文学の代表でもあるこの作品ですが、実はBL的な琴線にも触れる作品なのです。, と話し合っていたくらいなので、文学少女兼腐女子の方は共感していただける部分もあるのではないかと思います。, おそらく高校の現代国語で「こころ」に出会った腐女子たちが一番ハマるCPはここでしょう。BLが好きではない人からしたら理解できない組み合わせ(二人ともお嬢さんという異性が好きだということにストーリー上なっていますし)でしょうが、腐女子的にはここが熱いのです。, お嬢さんという女性を言ってみれば取り合う形になるKと先生ですが、そもそもこの二人は同郷の幼なじみであり、親友なのです。なんなら、同じ下宿先で生活を共にしていたこともあるのです。, Kの養家先もかなりな財産家でした。Kはそこから学資を貰って東京へ出て来たのです。出て来たのは私といっしょでなかったけれども、東京へ着いてからは、すぐ同じ下宿に入りました。その時分は一つの室(へや)によく二人も三人も机を並べて寝起きしたものです。Kも私も二人で同じ間にいました。山で生捕(いけど)られた動物が、檻(おり)の中で抱き合いながら、外を睨(にら)めるようなものでしたろう。二人は東京と東京の人を畏(おそ)れました。それでいて六畳の間の中では、天下を睥睨(へいげい)するような事をいっていたのです。, 田舎から出て来た先生とKは二人で東京という都会を畏れながらも、二人でいつか大きな人間(それこそKがいう精神的向上なのかもしれません)になることを目指したのでしょう。, いや、それにしても【山で生捕(いけど)られた動物が、檻(おり)の中で抱き合いながら、外を睨(にら)めるようなものでしたろう。】ってなに!?なぜ抱き合う!?檻の中から外の世界をびくびくしながら見ている小動物感がこれで一発で伝わりますよね。, もしも「こころ」が発行されていた時代にpixivが存在していたら、このKと先生の下宿時代を描いた二次創作とか死ぬほど作られてそうですよね。つか、私なら書くぞ。, しかし、このKと先生はただの仲良し幼なじみというわけではなかったのです。Kは先生をどう思っているのかは分かりませんが、少なくとも先生はKのことをかなり畏れていたように思います。, Kは私より強い決心を有している男でした。勉強も私の倍くらいはしたでしょう。その上持って生れた頭の質(たち)が私よりずっとよかったのです。後では専門が違いましたから何とも言えませんが、同じ級にいる間は、中学でも高等学校でも、Kの方が常に上席を占めていました。私には平生から何をしてもKに及ばないという自覚があったくらいです。, この先生がKに対して何をしても及ばないと思っていたというのはかなり重要なことだと思います。Kは先生にとって切磋琢磨できるライバルというよりは、, と諦めに似たような感情を抱く人物だったようです。Kにはカリスマ性があったのかもしれません。, 先生はKにこのような劣等感を抱いていたため、Kがお嬢さんを好きだと知った時、影で奥さんを説得するという卑怯な手段を使ったのだと私は考えます。, そして、Kは先生が自分に対してそのような畏れを抱いていると分からなかったのだと思います。我が道を行くカリスマ性のある人は他人のことを気にしませんから(だからこそ我が道を歩けるわけですし)先生の想いなどもKは気にしていなかったのではないかと推察できます。, いやもう、この二人の関係性の最大の魅力はここだと思います。BLCPが誕生する最大の理由ってこの二人にしか出来ない(取って代わることのできない)関係性があるから、だと思うのです。言葉にすると凄くちゃちいのですが、一言で言うと, Kが登場するまでは遺書の中でお嬢さんのことを結構書いていた先生ですが、Kが登場してからはお嬢さんの気持ちとかどこ行ったの?ってくらいKのことしか考えていません。, Kからお嬢さんのことを好きだと告白された後だって、普通お嬢さんの気持ちを少しは考えたりしませんか?お嬢さんはKと自分だったらどちらの方が好きなのだろうか…とか。けど、先生はずっとKのことばかり考えています。, 私の頭はいくら歩いてもKの事でいっぱいになっていました。私もKを振い落す気で歩き廻る訳ではなかったのです。むしろ自分から進んで彼の姿を咀嚼しながらうろついていたのです。, 私が本当に先生はお嬢さんのことが好きだったのかと疑いたくなるのは、こういうところなんですよね。本当にお嬢さんのこと考えてませんからね。, Kが登場する前はかなりちゃんと先生はお嬢さんのことを考えていた(ちゃんと恋愛感情としての好意を持っていた)ように思うのですが、Kが登場し、Kがお嬢さんのことを好きだと分かると純粋な恋愛感情というよりもKに負けたくないという思いからお嬢さん(というより奥さん)に結婚を申し込んだとしか思えないんですよね。, みたいな感じでしょうか。結局先生はKに囚われてるんですよね。BL的にはそこがおいしいのですが。, そして卑怯な手段でお嬢さんと結婚できた先生ですが、Kに完全に勝利できたとは結局思えなかったのです。, 彼と私を頭の中で並べてみると、彼の方が遥かに立派に見えました。「おれは策略で勝っても人間としては負けたのだ」という感じが私の胸に渦巻いて起りました。, 結局先生はKに勝利できる日は来なかったのです。なぜならKは自殺してしまいましたから…。こうして先生は一生Kに囚われていくことになるのです。, これは本当におまけですが、個人的に体格差が凄く好きでして、Kと先生の身長差が描かれた描写が本文にあったのでご紹介できたらと思ったのです。, Kはしばらくして、私の名を読んで私の方を見ました。今度は私の方で自然と足を留めました。するとKも留まりました。私はその時やっとKの眼を真向(まむき)に見る事ができたのです。Kは私より背(せい)の高い男でしたから、私は勢い彼の顔を見上げるようにしなければなりません。私はそうした態度で、狼のごとき心を罪のない羊に向けたのです。, Kより身長の低い先生の心が狼で、Kを羊に例えているところが本当にかわいいですよね。, と思った女子高生腐女子の皆、もうほんと上・中読んで…!もっとえげつないCPあるから!「こころ」の大本命CPはここだから!!K×先生だけで終わるのはもったいなさすぎるぞ!!いやマジ気付け!!!, 私は若かった。けれどもすべての人間に対して、若い血がこう素直に働こうとは思わなかった。私はなぜ先生に対してだけこんな心持が起こるのか解らなかった。, 私は最初から先生には近づきがたい不思議があるように思っていた。それでいて、どうしても近づかなければいられないという感じが、どこかに強く働いた。, なぜ「私」が先生に執着するのか…。それは「私」にも分からないようです。しかし、大学生の「私」は先生の家に通い、先生を慕っているのです。, その執着が無事に実った(?)からなのか、先生は自身の過去を唯一「私」にだけ打ち明けます。先生は「私」に過去を綴った遺書を託すのです。しかしその描写がまた…。とにかく読んでください…。, その時、私の知ろうとするのは、ただ先生の安否だけであった。先生の過去、かつて先生が私に話そうと約束した薄暗いその過去、そんなもの私に取って、全く無用であった。, 先生の過去なんて関係なく、先生が今生きているのかどうか、それだけが「私」の全てなのです。, 「あなたは私に会ってもおそらくまだ淋しい気がどこかでしているでしょう。私にはあなたのためにその淋しさを根元から引き抜いて上げるだけの力がないんだから。あなたは外の方を向いて今に手を広げなければならなくなります。今に私の宅へは足が向かなくなります」先生はこういって淋しい笑い方をした。, 私(先生)に会いに来てもどうせ淋しい思いをするから、どうせあなたはもうここには来なくなりますよ, 突き放す先生、追いかける「私」の構図がたまらんのですよ。その構図が分かるシーンをもう一つ。, 「あなたは熱に浮かされているのです。熱がさめると厭(いや)になります。私は今のあなたからそれほど思われるのを、苦しく感じています。しかしこれから先のあなたに起こるべき変化を予想して見ると、なお苦しくなります」, いやほんと「私」が凄すぎる。なんだこの子。こういう攻めがめちゃくちゃ好きなんです。このシーンだけ切り取るとめちゃくちゃBLなんですよね。, こんなに先生に執着している「私」ですが、そもそもどんな恋愛観を持っているのか?それが分かるのがこちら。, 私は女というものに深い交際(つきあい)をした経験のない迂闊(うかつ)な青年であった。男として私は、異性に対する本能から、憧憬(どうけい)の目的物として常に女を見ていた。けれどもそれは懐かしい春の雲を眺めるような心持で、ただ漠然と夢みていたに過ぎなかった。, どうやら「私」は女性と交際したことのないチェリーボーイということがこの文章から分かります。しかもそれだけでなく、なんというか「私」は女性をリアルに感じてはいないような気がします。, 先生は「私」が女性に対してリアル感をもっていないことを感じていたのでしょう。先生と「私」が二人で散歩をしている途中、, 「君は今あの男と女を見て、冷評(ひやか)しましたね。あの冷評のうちには君が恋を求めながら相手を得れないという不快の声が交っていましょう」, 「聞こえました。恋の満足を味わっている人はもっと暖かい声を出すものです。しかし……、しかし君、恋は罪悪ですよ。解っていますか」, 「なぜだか今に解ります。今にじゃない、もう解っているはずです。あなたの心はとっくの昔からすでに恋で動いているじゃありませんか」, 私は一応自分の胸の中を調べて見た。けれどもそこは案外に空虚であった。思いあたるようなものは何もなかった。, 「私の胸の中にこれという目的物は一つもありません。私は先生に何も隠してはいないつもりです」, 「恋に上る楷段(かいだん)なんです。異性と抱き合う順序として、まず同性の私の所へ動いて来たのです」, 「いや同じです。私は男としてどうしてもあなたに満足を与えられない人間なのです。それから、ある特別の事情があって、なおさらあなたに満足を与えられないでいるのです。私は実際お気の毒に思っています。あなたが私からよそへ動いて行くのは仕方がない。私はむしろそれを希望しているのです。しかし…」, 「私が先生から離れて行くようにお思いになれば仕方がありませんが、私にそんな気の起った事はまだありません」, いや、長文すぎる引用文で申し訳ないなと思いつつも、全文載せたいと思ったので引用しました。ごめんなさい。, えっ、ちょっ先生の恋愛観は一体どうなっているんだ!?【異性と抱き合う順序として、まず同性の私の所へ動いて来た】って何!?だから「私」はすでに恋で動いているってどういうこと!?, 「私」は『中 両親と私』の中において、私の家族に先生のことを話す描写が見られます。けれど、ことごとく「私」の家族は先生について理解してくれません。, 私はとくの昔から先生の何もしていないという事を父にも母にも告げたつもりでいた。そうして父はたしかにそれを記憶しているはずであった。, 「何もしていないとは、またどういう訳かね。お前がそれほど尊敬するくらいな人なら何かやっていそうなものだがね」, 父はこういって、私を諷(ふう)した。父の考えでは、役に立つものは世の中へ出て、相当の地位を得て働いている。畢竟(ひっきょう)やくざだから遊んでいるのだと結論しているらしかった。, 「私」にとっては賢くて、唯一無二の尊敬すべき存在である先生ですが、家族は先生を認めてはくれません。それに対して「私」が内心凄い悪態をついています。, 「こないだ話したじゃないか」と私は答えた。私は自分で質問をしておきながら、すぐ他(ひと)の説明を忘れてしまう兄に対して不快の念を起した。, 兄は必竟(ひっきょう)聞いても解らないというのであった。私から見ればなにも無理に先生を兄に理解してもらう必要はなかった。けれども腹は立った。また例の兄らしい所が出て来たと思った。, 先生先生と私が尊敬する以上、その人は必ず著名の士でなくてはならないように兄は考えていた。少なくとも大学の教授ぐらいだろうと推察していた。名もない人、何もしていない人、それがどこに価値をもっているだろう。兄の腹はこの点において、父と全く同じものであった。けれども父が何もできないから遊んでいるのだと速断するのに引きかえて、兄は何かやれる能力があるのに、ぶらぶらしているのは詰(つ)まらん人間に限るといった風(ふう)の口吻(こうふん)を洩もらした。, 「イゴイストはいけないね。何もしないで生きていようというのは横着な了簡(りょうけん)だからね。人は自分のもっている才能をできるだけ働かせなくっちゃ嘘だ」, 私は兄に向かって、自分の使っているイゴイストという言葉の意味がよく解るかと聞き返してやりたかった。, この文章を読んだ時、思わず私は笑ってしまいました。特に最後の【私は兄に向かって、自分の使っているイゴイストという言葉の意味がよく解るかと聞き返してやりたかった。】の一文は最高ですね。, 「私」ブチ切れてますね。大好きな先生が悪く言われて「私」がイライラしている様子がよく表れているように思います。, まぁ「私」の家族の反応も当然っちゃ当然と言いますか…。なんというか夢見るバンドマンと結婚すると言い出した娘に対する反応ですね。, けれど、「私」にとっては家族に理解されなくても(もはや世界中の誰一人として理解されなくても)先生を尊敬することは止めないのです。, これまでは「私」がひたすら先生にアプローチ(?)をする描写ばかりご紹介してきましたが、その「私」による熱烈アプローチの甲斐があったのか、先生も心を開きだしました。, 「あなたは本当に真面目なんですか」と先生が念を押した。「私は過去の因果で、人を疑りつけている。だから実はあなたも疑っている。しかしどうもあなただけは疑りたくない。あなたは疑るのにあまりに単純すぎるようだ。私は死ぬ前にたった一人で好(よ)いから、他(ひと)を信用して死にたいと思っている。あなたはそのたった一人になれますか。なってくれますか。あなたははらの底から真面目ですか」, って言っているようなものですからね。なれますか。から、なってくれますか。って言い換えてますからね。それを受け入れる「私」…。, 実際ここにあなたという一人の男が存在していないならば、私の過去はついに私の過去で、間接にも他人の知識にはならないで済んだでしょう。私は何千万といる日本人のうちで、ただあなただけに、私の過去を物語りたいのです。, 先生…。こんなことを書いているけれど、「私」は先生の過去よりも何よりも、先生が生きているのか死んでいるのか、それだけが気がかりなんです。過去なんてもはや「私」はどうでもいいって思ってますよ…。, 以上が腐女子歴十数年の私が萌える「こころ」のBLポイントでした。シリアスBLが好きな腐女子さんには悶えるポイントがいくつもあるのではないでしょうか。, まぁでも、どちらも本当に読めば読むほどスルメのようにおいしい作品なので、どうぞ皆さん「こころ」をよろしくお願いします!!, Japanese(日本の) + neo(新しさ)を掛け合わせて、JapaNEO。『知らないことを知る=新しさ』だと考え、海外情報・クリエイター・勉強方法・自分磨きなどのテーマでオリジナル性のある記事を配信しています。. 「こころのkはなぜ自殺したのか? 」とかいう現国のつまらん授業 そんならドグラマグラをみんなで朗読とかしてたほうがまだマシやわ 86: 風吹けば名無し 2013/11/09 16:47:56 ID:z8dL+lnM 「おかあさん、読んだことある? 複雑な話や・・・・何とも言えん。」と漏らしていた。, 主人公「私」(高校生・男子)が「先生」(年齢不詳・既婚・男性)を鎌倉の海(由比ガ浜)で見かけ、, そして、なんだかんだで知り合いとなり、月に3回は先生のお宅へ遊びに行く、という関係に。, 「こころ」は新聞の連載小説だったわけだけど、こりゃ毎朝、ドキドキして読みますわ!!, 「私」は先生の奥さんと二人で向かい合って話していても、美人の奥さんに全く「女」を感じていない。, このやりとりから、奥さんはまだ子供を産もうと思えば産める年齢ではないかと推察する。, 自分を慕う「私」がいつか、自分にガッカリし、復讐して来るのではないか、と常に心配している先生。, 母親が、病気の父親の意識がしっかりしている今のうちに就職を決めて安心させてやってほしい、という気持ち。, 「私」が先生と両親を比べて、先生のほうが尊敬できる、両親は田舎くさい、と思う気持ち。, 修行僧のように孤高に、志高く生きていこうとするKの気持ちは、少しでも理解されるのだろうか?, いや、大切な親友の気持ちを自分こそが傷つけ、追い詰めいてたという事実、気付かなかった自分の愚かさ、, いろんな感情が怒涛のように渦を巻き、溢れ・・・・Kは自分で自分を罰し、滅することを選んだのだろう。, 先生とお嬢さんの将来を願うなら、そっと出て行き、人知れず、命を絶った方がいいはずだ。, ・・・・・そこまでの配慮ができるくらいの冷静さがあったら、自殺なんてしないのかもなぁ。。。, ただ、あまり堅物では、社内での人間関係が上手く行かなくて、ちょっと大変かもしれないけど・・・。, もしもKがお嬢さんと上手く行き、少し柔軟さも持ち合わせるようになれていたら・・・・・, ※追記最近またアクセス数が上がっています。ありがとうございます。…でも、ほんとにこの長文を最後まで読んでくださる方は一日100人もいないと思う…。ここまで全部読んでくださった方は、読んだよ〜という印に、良かったらハートマークのスキを押していってくださいませ。, 読書感想文の参考にするには、BBA目線の内容かと思います…。私の文に対して、いや、違うでしょ!とか私はこう思うけど〜とかってツッコミを入れる感じで感想文を仕上げてもらえると嬉しいです。, 良かったらお気軽にコメントください。