化石はアメリカとカナダから産出され、アメリカからはニューメキシコ、ユタ、コロラド、ワイオミング、サウスダコタ、モンタナ、ノースダコタの各州。カナダからはアルバータ州とサスカチュワン州から化石が発見されている。ティラノサウルスが生息していた白亜紀後期の北アメリカ大陸は東西を広大な内海によって分断されていた。西の大陸を「ララミディア」、東の大陸を「アパラチア」と呼び、ティラノサウルスはララミディアから化石が発掘されている。上記の各州もかつてララミディアを構成していた。

Voyageur Press.

発信地:ワシントンD.C./米国 [ 北米 米国 ], Growing up Tyrannosaurus rex: Osteohistology refutes the pygmy “Nanotyrannus” and supports ontogenetic niche partitioning in juvenile Tyrannosaurus(Holly N. Woodward:2020), Ecological and evolutionary implications of dinosaur feeding behaviour 2013年から復元骨格が3体ほど作製されており、うち一体が2016年に「恐竜博2016」で展示された後、現在はむかわ竜で有名な北海道の穂別博物館が所蔵している。また、上記の研究結果に伴い「恐竜博2019」にも再び展示された。, 2013年にモンタナ州で古生物学愛好家の夫婦によって発見され、オランダのナチュラリス生物多様性センターとブラックヒルズ地質学研究所が共同で発掘した標本。名前はオランダの前女王ベアトリクスに由来する。 dinosaur, トリケラトプス トロサウルス エドモントサウルス パラサウロロフス アンキロサウルス エドモントニア パキケファロサウルス アラモサウルス ダコタラプトル トロオドン ストルティオミムス

「ティラノサウルス・レックス」(Tyrannosaurus rex):「王たる暴君トカゲ」

ティラノサウルスの鳴き声は鳩みたい!? 恐竜の鳴き声というと迫力があるものと思っている人も多いのではないでしょうか? ジュラシックパークに登場するティラノサウルスのような吠え声ではなく、実際は鳩のように「クークー」と鳴くようです。 日本では2011年の「恐竜博2011」にて、当時の最新の学説に基づいて「しゃがんで獲物を待ち伏せる姿」の復元骨格が製作された。2015年からはスタンに代わって国立科学博物館の地球館地下1階の常設展示となっている。, 1988年にモンタナ州でキャシー・ワンケルにより発見され、ホーナー氏率いるロッキー博物館のチームが1989~1990年にかけて発掘した標本。 一時期、このタルボサウルスもティラノサウルスと同属とする説があった(所謂「ジュニア・シノニム」)が、タルボサウルスにはティラノサウルスには確認出来ない骨格的特徴が多く存在する事が判明し、現在のところティラノサウルス属はレックス一種のみ(少数意見ではあるが、もう一種存在すると考えている研究者もいる)と考えられている。 ユティランヌスが近縁とはいえ、時代も種もアフリカゾウとケナガマンモスの比ではないほど離れている。枝分かれしてから遠く直系種でもない。ユティランヌスについても羽毛は「寒い地域に適応した防寒のため」という説がある。 スー(sue)はシカゴのフィールド自然史博物館に収蔵されているティラノサウルス・レックス(以下、tレックス)の標本fmnh pr 2081に付けられたあだ名である 。 スーは現在知られているtレックスの標本中、90パーセント以上残存と最も保存状態が良く、なおかつ最大の個体である 。 海外ではT-REX(ティー・レックス)と言う略称で呼ばれており、後述のジュラシック・パークの影響で日本においても広く普及した。恐竜っぽいモンスターの名前にレックスが付くのはこのためであろう。 (2009). Lambe:1917). Osborn, H. F. (1905). スー(sue)はシカゴのフィールド自然史博物館に収蔵されているティラノサウルス・レックス(以下、tレックス)の標本fmnh pr 2081に付けられたあだ名である 。 スーは現在知られているtレックスの標本中、90パーセント以上残存と最も保存状態が良く、なおかつ最大の個体である 。 脳はライオンほどの質量があったとされており、大型肉食恐竜の中ではかなり大きかったことが知られている。嗅覚を司る部分が発達していたらしく、獲物を探すのに役立っていたとされる。 Binocular vision in theropod dinosaurs(Kent A Stevens:2006), New Insights Into the Brain, Braincase, and Ear Region of Tyrannosaurs (Dinosauria, Theropoda), with Implications for Sensory Organization and Behavior, Evolutionary disparity in the endoneurocranial configuration between small and gigantic tyrannosauroids(Martin Kundrát:2018), Olfactory acuity in theropods: palaeobiological and evolutionary implications (Darla K Zelenitsky:2009), A new tyrannosaur with evidence for anagenesis and crocodile-like facial sensory system 後脚も比較的発達しており、鳥類同様に気囊とオルニトミムスなどと近い特徴を持つアルクトメタターサルも有している。一般的には時速20~30km程度で走行できたと考えられている。 そして2020年2月10日、カナダでティラノサウルスの近縁種の化石が新たに発見されたと言う研究結果が発表された。ギリシャ語で「タナトテリステス(死神)」と呼ばれるこの種は、北米北部でこれまでに発見されたティラノサウルス科の恐竜としては最古のものと考えられており、成長すると全長8メートル前後に達したとされる。, 恐竜 獣脚類 ティラノサウルス上科 ティラノサウルス科 爬虫類 古生物 また、鋸歯(歯のギザギザ)の列の角度に多様性があり、前の方の歯は獲物を掴み、なかほどの歯は肉に刺さりやすく、奥歯は肉の噛み砕きと喉の奥に送り込む役割があった機能的な歯を有していた可能性が指摘されている。 原標本はフィールド博物館の目玉となっているが、2013年3月から復元骨格のレプリカが福岡県の北九州市立いのちたび博物館で展示されている。, 1987年にアマチュア化石ハンターのスタン・サリクソンがサウスダコタ州で発見し、1992年にブラックヒルズ地質学研究所が発掘した標本。 全体的にがっしりとした重量級の恐竜で、その体格においては今なお肉食恐竜最大と目される。 [注 13])現在の地球で最も強い咬合力の持ち主であるワニの記録(1トン)をしのぎ、トラックや鉄格子をも砕いてしまう強さである。しかし成体のティラノサウルスは鈍足であると考えられるため、簡単には獲物に接近戦できない。そこで、小型かつ軽量なため機敏な動作ができる子供が獲物を親の元まで追い立てたところで親が仕留めていたのではないか、との説明がなされている。, かつてはシカゴのフィールド自然史博物館に展示されているスー(ティラノサウルス)と呼称される個体が約10億もの高値で落札され、化石史上最も高額とされていたが、2020年にスタン(ティラノサウルス)の落札額がそれを超えた[58]。, 2012年5月、アメリカのオークションにティラノサウルスの骨格化石が出品され105万ドルで落札されている。ただし、この標本は、モンゴルから密輸されたことが明らかになり、後日、差し押さえを受けている(この化石はティラノサウルスではなく、タルボサウルスとされることもある種のものである。記事ではティラノサウルスと紹介している)[59]。, ティラノサウルスの全身骨格化石標本「スタン」(マンチェスター博物館、標本番号:BHI 3033), 走行運動は脚の垂直方向に大きな荷重をかけ、人間の場合は体重の2.5倍ほどの荷重が立脚相中期にかかるとされている。もし、体重6tのティラノサウルスの脚にその2.5倍の荷重がかかるとすると、左右の脚に体重の86%ほどの筋肉が必要になると論文中には述べられている。筋肉量は各, 簡単なティラノサウルスの筋骨格モデルを作成した結果、体重6トンのティラノサウルスは最高25 - 54km/hで走れると書かれている。ムービーで公開されているモデルは38.5km/h(10.7m/s)である。, 現生の大型肉食獣のライオンは、地域によっては獲物の半数以上をハイエナから強奪している.

絶滅動物である以上ティラノサウルスが本当に遊んでいたのかは判断がつかないところではあるが、ティラノサウルスのような上位の捕食者は少なからず時間的な余裕がある事やティラノサウルスの脳が大きいこと、現生の鳥類やワニが複雑な行動をする事から考えると、ティラノサウルスも日々の生活において何らかの娯楽を求めていたのかもしれない[47]。, 1990年にアメリカで発掘された化石から骨が丸く溶けている箇所が確認されたことから痛風であったとみられ、赤身肉と内臓肉を多く食していたためと考えられている[48][49]。, ティラノサウルスは以前はトラなどの現生肉食動物の様に単独で行動していたと考えられていた。しかし近年では、家族または同種族の様々な世代で集団を構成し、社会生活を営んでいたのではないかとする意見もある[11][50]。この説は大型獣脚類でも集団化石が見つかっていることや(例→アルバートサウルスやマプサウルス)、後ろ脚の骨に歩行困難と思われるほどの骨折があるにも関わらず、それが治癒した形跡のある個体が発見され、狩りができない期間に仲間が餌を運んでいた可能性があることに基づく推論である。, この説はフィリップ・カリーがティラノサウルスの生体的特徴や近縁種の集団化石から推測した話が元になっている。なおカリーの推測は、トーマス・ホルツの書いた『ホルツ博士の最新恐竜事典』でも確認でき[51]、とりわけNHKが恐竜特番を組む際に採用することが多い[52][53]。他にはディスカバリーチャンネルの恐竜再生でも取り上げられている。, この説は前述の鈍足説などを前提とし、成体の走行能力を10-15km/hと獲物であるトリケラトプスやエドモントサウルスよりもティラノサウルスの走行能力が低かったとする前提に基づく[54]。, ティラノサウルスの咬合力は3t以上と非常に強力で[55] PLoS ONE 9 (3): e91287. Raptors of North America: Natural History and Conservation. 恐竜の中でもずば抜けた大きさの嗅球を持ち、非常に遠くにいる獲物の匂いを探知できた。一説には、16キロメートル先の匂いまで把握するヒメコンドルに次ぐ嗅覚を持っていたという。

ただし、古生物学者のケン・カーペンター博士が発見し、後に「ラッキー」と名付けられたエドモントサウルスの標本の背骨にはティラノサウルスの歯型が存在しており、しかもその傷跡は治癒した痕跡がある(ティラノサウルスに襲われ、逃げ延びたと思われる)ことが明らかになっている。これはティラノサウルスが生きた獲物を襲っていた明確な証拠として注目され、プレデター説を強力に裏付けることとなった。なお、この事実が最近まで判明しなかったのは、「近くにあり過ぎて、逆に誰もが見落としていた」という理由かららしい。 また恐竜モチーフへのレックスという単語の浸透率を考えれば、インペリオススよりもレックスの方が語呂が良かったとも言えるかもしれない。, 全長は11~13m、推定体重は諸説あるがおおむね6~9t前後。化石の原産地は北米。同時代に最も繁栄した肉食恐竜でもあり、近縁種の恐竜は北米以外からも見つかっている。 群れを作って生活し、怪我をした仲間の面倒を見るなどある程度の社会性があったとも考えられている。実際に仲間の保護を受けて生活し、最終的に骨折が治ったとみられる化石も見つかっている。 "Tyrannosaurus and other Cretaceous carnivorous dinosaurs". このような反証もあり、現在では「ティラノサウルスは狩りをすることもあれば、自然に死んだ動物の肉を漁ることもあった(=ライオンやハイエナなど、他の多くの肉食動物と同じ、プレデター兼スカベンジャーであった)」というのが専ら一般的な見解である(スカベンジャーだけならあの巨体や狩りに適した体である必要はなかったのでは?という反論も存在していた)。 動物の鳴き声って日本語と英語ではかなり違うことをご存じですか? 見つかった化石は骨格の34%ほどで頭骨は不完全だったが、叉骨など貴重な化石が残されていた。推定全長10.3メートルほどの亜成体だった。 その他、当時生息していた草食恐竜の8割を占めたとされる角竜類を捕食し、数を減らすことで生物の生息数のバランスを取ることが出来た肉食動物はティラノサウルスを措いて他におらず、ティラノサウルスが狩りをしていなければ生態系が保たれないだろうという指摘もある。 ティラノサウルスがイラスト付きでわかる! 白亜紀後期を生きた恐竜の一種。 肉食恐竜、並びに多くの恐竜の中でも最も有名な恐竜であり、そこから『恐竜王』と呼ばれることもある。 名実とも、恐竜の代表格といえる種である。ティラノサウルス・レックス、t-レックスとも。 pp. 『動物系音』のフリー効果音素材を公開しています。他にも動画、アニメ、ゲーム、ドラマ、サウンド制作などで利用できる効果音(SE)、ジングル、ボタン音など、mp3の音声素材を公開しています。 皇帝陛下はともかくスカスカ背骨なんて名前にならなくてよかったと思う人がほとんどだろう。 最初に完全な前足の化石が見つかった標本でもあり、スーが発見されるまでは最良の標本とされた。保存率は49%。推定全長は10.8メートルで、死亡時の年齢は14歳前後だった。 torosus)としてティラノサウルス属に含める主張もある。特にモンゴルで発見されたタルボサウルスはその大きさと形態がティラノサウルスによく似ているため、ティラノサウルスそのものではないかとも言われるが、実際にはタルボサウルスのほうが前肢の比率が小さい。古生物学関連の科学雑誌『アクタ・パレオントロジカ・ポロニカ(Acta Palaeontologica Polonica)』の記事(外部リンク参照)によれば、フィリップ・カリー(en)、ジュン・フルム(Jřrn H. Hurum)、カロル・サバト(en)は、系統解析をもとにタルボサウルスとティラノサウルスは別属と考えるべきであるとしている。ただし、この差異は生息していた環境の違いによるものであって両者は同属であるという説も根強く、決着は未だ付いていない。現在のところ、ダスプレトサウルスとタルボサウルスは比較的近年発見されたナノティラヌスとともにティラノサウルス亜科に分類されている。なお、ティラノサウルス科には他にアルバートサウルスやゴルゴサウルスが属している。, ティラノサウルスの姿勢は、当初はいわゆる「ゴジラ型」(カンガルーが2足で立ち上がったときの形)と考えられていたが、生体力学的研究の結果、尻尾を地面に付けず、体をほぼ水平に延ばした姿勢であったとされるようになった。尻尾は体重の支えとはならないが、体のバランスをとるための重要な役割(姿勢制御や動作制御)を担ったと推測されている(恐竜#姿勢・歩行も参照)。, ティラノサウルスの五感は判明している限りではどれも非常に発達していた。ウィットマーらは、視覚・聴覚・嗅覚など神経系の証拠からティラノサウルス科恐竜には獲物を素早く追うポテンシャルがあったと指摘し、目・頭・首を活用して獲物を捕らえる動物として復元している[11]。, ティラノサウルスが鳥類のような恒温動物であったか、一般的な爬虫類と同じく変温動物であったかについて、決定的な結論は出ていないが(恐竜恒温説も参照)、彼らは羽毛恐竜として知られるコエルロサウルス類の一種で、鳥類とも比較的近縁であることや活動的と思われる骨格構造などから、ある程度の体温を維持できる中温性であった可能性は高い[19]。羽毛があったか否かについては1990年代中頃から議論の的となっている。ティラノサウルス上科の最も原始的な種(ディロング)に羽毛の痕跡が発見されていることから、少なくとも幼体には羽毛が生えていたのではないかと考えられるようになってきている[20]。こちらの説では、体の大きさで体温を保てるようになる成体は羽毛を持たないとされており、実際ワイレックスなどの研究から、成体のティラノサウルスの体表は(少なくとも部分的には)粒の細かい鱗で覆われていたことが判明している[21]。, ティラノサウルスを代表とするティラノサウルス科は成体と幼体〜亜成体における身体的特徴の差異が大きかったことで知られている[19]。小型のティラノサウルス科恐竜とされていたナノティラヌスの頭蓋骨には、幼体に特徴的な線維骨構造や頭骨の未癒合などの特徴が見られ、1999年にトーマス・カーがティラノサウルスの幼体であると主張した。ナノティラヌスは華奢でナイフ状の尖った歯を有しており、頑強な体格と太い歯を持つ成体のティラノサウルスと全く形態が異なる。このことから、幼体や亜成体のティラノサウルスは成体とは異なる生態的地位に立っていたことになる[19]。全長6メートル前後の亜成体、通称“ジェーン”などは、オルニトミモサウリアに匹敵する程の俊足(時速50km)を誇り、アケロラプトルやパキケファロサウルスのような小型〜中型恐竜などを襲っていた可能性が高い[22]。また時には大型のハドロサウルス科へも狩りの矛先を向けていたとされ、とあるハドロサウルス科の化石には亜成体の歯型が明確に残されていた[23]。この事は、傍目から見れば貧弱そうな顎と歯を持つ亜成体であっても、見かけ以上の咬合力(噛む力)を持っていた事を示している。, 7体のティラノサウルスを対象とした2004年の研究によると、ティラノサウルスの成長速度は10代で加速し、20歳に達するまでに完全な成体の体サイズに至り、それから成長が停止したと考えられている。また、完全に成長した後で長生きすることはなく、同研究のティラノサウルス個体のうち3体は成長が停止した2,3年後に死亡していた。2019年2月時点で研究されたティラノサウルス個体のうち最高齢個体は28 - 29歳と推定されている[19]。, ティラノサウルスの歩行・走行速度については未だ論争中である。その最大の原因は、彼らの速さを示す足跡化石が見つかっていないことにある。足跡化石そのものは発見されてはいるが、歩幅がわからないのである。加えて、走るのには不利な巨体を持ちながら、足の速い恐竜の特徴であるアークトメタターサルを併せ持っていることが挙げられる。なお、ティラノサウルスのアークトメタターサルを研究し、その論文の執筆を行ったエリック・スニベリー(Eric Snively)とアンソニー・ラッセル(Anthony P. Russell)は、ティラノサウルスがアークトメタターサルを持たない大型獣脚類と比べて遥かに機敏であることを立証しないが、ほのめかしている。このような事情があるため、下は18km/hから上は70km/hまで実に様々な走行速度説が提示されており、とりわけ約20 - 40k/mhの間に収まる値が多い。以下に現在の代表的な説を紹介する。, 白亜紀後期マーストリヒチアン最末期の数百万年に生息したティラノサウルスは、非常に強力な頂点捕食者であり、1億年以上に渡った捕食者と獲物の軍拡競争おける一つの完成形だった。それは最強の植物食恐竜と名高いトリケラトプスとの関係を見ても明らかである[29]。, 現在では概ね否的されているが、かつてはティラノサウルスなどの大型獣脚類は腐肉食動物(スカベンジャー)だと考えられていた時期もあった。古くはローレンス・ランべが1917年に提唱し、その根拠は大型獣脚類の歯があまり摩耗していなかった事にある[30]。[注 6]、最近では米国人古生物学者ジャック・ホーナーのスカベンジャー(scavenger、腐肉食者)説が有名である。ただし、この説は一般向けの出版物やテレビ番組[注 7]などでよく取り上げられるものの、ホーナー自身一報たりと論文にしておらず、学説としてティラノサウルス腐肉専門説なるものは存在しない。これらの説では下記のような主張をもってティラノサウルスを腐肉食専門であったと断じている。, ただしこれらの主張に対しては数多の問題点が指摘されている。まず獣脚類の歯に摩耗が確認されていないという前提は既に成立しておらず、ティラノサウルスを含め全ての大型獣脚類の歯で摩耗が確認されている[11]。また、前肢を使用せずとも大きな顎と歯を上手く利用すれば狩りは可能で[11]、発達した嗅覚や骨を噛み砕ける歯も活動的な捕食者であった事を否定する材料にはならない。そもそも、ハイエナはライオンよりも優秀な肉食動物である[33]。また、化石の数から見積もられる草食恐竜と肉食恐竜の比率は現在の自然界のものと大差は無い。走行速度については諸説あるが、スカベンジャー説の論拠には反駁されやすいものが多い。, さらに、ティラノサウルスが積極的に狩猟を行っていたことを支持する証拠・論拠も多数存在している。まずエドモントサウルスやトリケラトプスの化石には、ティラノサウルスに噛み付かれた後も生存し、治癒していたことを示すものが発見されている[34][35]。これは、本種が生きた獲物を襲うという事実があった証拠と見ることができる。また、当時の北アメリカに存在した恐竜のうち角竜は全体の約8割を占めていたようで、生態系のバランスを保つためには相応の捕食動物がいたはずであると推論されるが、1トン以上の体重を持ち、トリケラトプスやエドモントサウルスのような大型植物食恐竜を襲撃することのできた恐竜は今のところティラノサウルスしか発見されていない[注 9]。なお大型角竜の化石だけでなく、本種同士が共食いをしていた痕跡を残す化石も発見されており[36]、近年発見されたこれらの証拠は、ティラノサウルスが凶暴な捕食者であった可能性を高く示している。さらにティラノサウルスは成長期に非常に早いスピードで成長し[注 10]、高代謝であったとされるため、腐肉のみでそれを維持できるとは考えにくい。近縁種の研究によれば、鋭い嗅覚も夜間や森の中での狩猟において真価を発揮したのではないかと考えられている[37]。これらを根拠として現時点での総合的な推測としては、大多数の現生の肉食動物と同様に、腐肉があれば利用したスカベンジャーであると同時に獰猛なプレデターであったと仮定されるケースが多い。また本種が残した思しき巨大な糞化石(コプロライト)が見つかっており、内部には餌食になった植物食恐竜の骨片が大量に含まれていた。これは本種の顎の力が強大である事を示すと共に、消化にかける時間がワニのような爬虫類よりも早く、むしろ哺乳類や鳥類に近い消化器官を持っていた事を示唆している[38]。, もっとも、肉食動物の多くが捕食と腐食の両方を行っており、それは肉食恐竜も同様であったと考えられる。こうした数多の研究から、相手が植物食性動物であれ、自らよりも小型の動物食性動物であれ、死骸であれ、ティラノサウルスや他の多くの肉食性獣脚類は、種ごとの細かな割合こそ不明なれど、概ね狩りと死体漁りの両方を行っていたと考えられている[11][39]。, とあるハドロサウルス科の椎骨には、ティラノサウルスの歯が食い込んでおり、生きた獲物を襲った直接の証拠の1つでもある[40]。, 骨格標本から推定される成体の体長は約11 - 13m、頭骨長は約1.5mで、その体重は概ね6 - 9tと推測されている(体重に関しては異説も多く最低3tから最大14tまで幅がある)。発見されているティラノサウルスの化石はそれほど多くはなく、2001年の時点では20体程度であり、そのうち完全なものは3体のみである。, 当時の北米生態系には、ティラノサウルスに並ぶ肉食性の大型獣脚類は存在していなかった。これはジュラ紀にアロサウルス、ケラトサウルス、トルボサウルスなどが共存したのとは対照的である。また前述のようにティラノサウルスの亜成体は非常に敏捷であり、かつ寿命における亜成体の時期がかなり長いため、本種のみが当時の生態系の中〜大型肉食恐竜のニッチを占める、一種の寡占化が起きていた[41]。, 多くのティラノサウルスの顎の化石には無数の病変の痕跡が残されている。当初この病変は別のティラノサウルスの個体に襲われた負傷だと考えられていたが、後の研究で、ニワトリやシチメンチョウなどの現生鳥類の顎に見られる病原性原虫トリコモナス・ガリナエによる病変に酷似していることが明らかになった。トリコモナス・ガリナエは顎の骨を変形・破壊する生態を持ち、同様の生態を持つ生物にティラノサウルスが苦しめられていたことが示唆されている[11]。, ティラノサウルスの上下の顎には鋭い歯が多数並んでいるが、他の肉食恐竜と比べると大きい上に分厚く、最大で30cmにも達する。また、餌食となったとみられる恐竜の骨の多くが噛み砕かれていたことから驚異的な咬合力[注 11]を持っていたと考えられ、その力は少なくとも3トン、最大8トンに達したと推定される。これらの事からティラノサウルスは獲物に対し、他の肉食恐竜のように噛み付いて切り裂いたり、出血死を狙う方法は用いず、短時間で仕留めていたと考えられている。, ティラノサウルスは各部位によって僅かながら歯の分化が進んでいたとされる。特に門歯は断面が特徴的なD字型をしており、ティラノサウルス類を見分ける上での指標になっている。前上顎歯数は4、上顎歯はティラノサウルス類ではティラノサウルス・レックスが最も少なく11本。下顎歯もT.rexが最少の11本である。頭蓋は同じ大きさの他の獣脚類に比べて明らかに幅広であり、特に後眼窩部の張り出しが著しい。吻部も丸みを帯びた広い形になっている。, ティラノサウルスの生物学的特徴は数多存在する。だが、中でも異彩を放ち、本種を本種足らしめているのが、その圧倒的な咬合力(噛む力)である。推定方法によって多少の誤差は見受けられるものの、本種の咬合力は、陸上生命史どころか地球上の生命史においてもトップクラスの数値を叩き出している。例えばグレゴリー・エリクソンらの研究によると、約8500 - 35000ニュートンと推定されている[42]。この数値は現生の大型クロコダイルや他の獣脚類(ギガノトサウルスなど)を軽く凌駕していた。エミリー・レイフィールドらによる有限要素解析法(EFA)を用いた力学的研究では、ティラノサウルスの頭骨は獲物などの骨を噛み砕いた際に発生する応力に耐えられることが示された[43][19]。, 脊椎骨数は、頚椎:10、胴椎:13(ただし、第13胴椎は僅かに仙椎的に変化している)、仙椎:5、尾椎:35-44。頚椎、胴椎といくつかの仙椎は側腹腔(pleurocoel)を生じ、椎体にはcamellate構造がある。つまり、含気化(pneumatization)が進んでいるのである。, 他のテタヌラ類同様、恥骨の遠位部が前後に長く伸びるが(ピュービックブーツ(pubic boot)と呼ばれる)、ティラノサウルスの仲間はこれが特に巨大である。, 体の大きさに比して前肢は異常に小さく、指が2本あるのみで、用途は未だにはっきりとしていない。ただし、その大きさのわりにはかなり大きな力を出せたことがわかってきている[注 12]。逆に頭部は非常に大きく、それを前肢の代わりに上手く活かしていたのではないかと考えられている。また、進化の過程で体の前方が重くなったため、前肢を短く軽くすることでバランスを取ったとする見解もある。, ティラノサウルスとその類縁種(ティラノサウルス上科)は、足の速いオルニトミモサウルス類(ダチョウに似た恐竜群)と共通の特徴であるアークトメタターサルを有していた。アークトメタターサルとは、第三中足骨が、第二、第四中足骨によって挟み込まれ、上端が押しつぶされる形態のことを指す(メタターサル〈metatarsal〉は中足骨のこと)。近年の研究[いつ?